名ばかりプラセンタ?サプリの種類と効果にご用心
プラセンタサプリメントには大きく分けて5つの種類あるって知ってましたか。
プラセンタは日本語で胎盤のことです。胎盤とは哺乳類特有の器官を差す言葉なんですが、中にはプラセンタとは言えないものもプラセンタサプリと名称がついて販売されてるものがあります。
そういったサプリが必ずしも悪いのかというと一概には言えませんが、サプリを飲む上で種類の違いは知っておいた方がいいかもしれません。
そこで今回はプラセンタサプリの種類についてお話ししようと思います。
目次
5種類のうちプラセンタサプリと呼べるのは3種類
現在販売されているプラセンタサプリを大きく分けてみました。
- 馬プラセンタサプリ
- 豚プラセンタサプリ
- 羊プラセンタサプリ
- 海洋性プラセンタサプリ
- 植物性プラセンタサプリ
この5種類です。大きく分けました。そのうちプラセンタサプリと呼べるものは3種類になりますがどれだか分かりますか?
プラセンタとは哺乳類特有の胎盤のことなので、馬、豚、羊の”動物性プラセンタ”を本物のプラセンタサプリと呼べます。
逆に哺乳類以外の”海洋性プラセンタ”と”植物性プラセンタ”は本当の意味でのプラセンタサプリではありません。海洋性は鮭、植物性はバラを使うことが多いですがこれらには胎盤はありません。
ではナゼ、プラセンタサプリと名乗っているのでしょうか。それは「プラセンタ=美容に良い」ということが世間に定着してきてるので販売する側としてはどうしてもプラセンタと名前をつけて販売したいというのが本音だからです。
そこで購入する側の私たちがプラセンタサプリの種類の違いについてしっかり知識をつけておかないと、名前だけにだまされて買ってしまうことになってしまいます。
ただし最初にも言いましたが「本当の意味でのプラセンタではない」というだけで、必ずしも効果がないのかと言ったらそんなことはありません。
ただひとつ動物性プラセンタとは決定的な違いがあるので、購入する前にそれを理解しておくことは非常に大切です。
動物性プラセンタの決定的な違いとは?
それは成長因子(せいちょういんし)が含まれているか、いないかの差です。
成長因子は簡単に言ってしまうと細胞を活性化させて細胞の生まれ変わりをお手伝いするたんぱく質のことです。プラセンタが美容に良いと言われ、ほかの成分と一線を画しているのはこの成長因子が含まれているからなので、成長因子の含まれていない海洋性プラセンタと植物性プラセンタは言ってしまえば「プラセンタとしての良さは薄い」という事になります。
ただし海洋性、植物性ともに必須アミノ酸やビタミンをはじめとした栄養成分が含まれているので、疲労回復や美容効果などに効果を期待することはできます。
ではその点を知った上でプラセンタサプリに使われている5種類の各プラセンタについてその特徴など詳しくみていきましょう。
サプリに使われている各プラセンタの特徴
馬プラセンタ
- 成長因子あり
最近になって一気に有名度を上げたのは馬のプラセンタ。動物性プラセンタなので成長因子が含まれています。
馬プラセンタを売り文句にしてるサプリの多くはサラブレッド(競走馬)から取れるプラセンタエキスを使用していることが多いです。
サラブレッドとは主に競馬で走る馬のことで、人間以上に良い環境で育てられています。厳しい管理体制のもと健康状態や食事などを専門家達が毎日チェックしていますのでその費用、時間、労力はかなりのものです。
さらに馬は約1年間という長い妊娠期間を経て1頭の仔馬を出産できます。その時に採取できるプラセンタエキスを使用するので、非常に希少価値が高く馬プラセンタをふんだんに使用しているサプリの価格は高くなりがちです。
(財)日本食品センター調べで馬プラセンタは豚プラセンタと比べ296倍のアミノ酸を含有しているという事を発表しているサプリメーカーが数多く存在しますが、実際は約1.2倍程度です。豚プラセンタよりもアミノ酸含有量が多いのは間違いありませんが、296倍はちょっと大袈裟な表現になります。
豚プラセンタ
- 成長因子あり
厚生労働省が医薬品の許可を多くだして研究や実績などの歴史があるのが豚プラセンタ。動物性プラセンタなので成長因子が含まれています。
豚は1年に3~4回出産し、その時に生まれる仔豚は10~12頭。飼育管理はサラブレッドと比べるとやや劣ります。
ただし馬プラセンタと比べ、市場への流通量が多いので豚プラセンタを使ったサプリは比較的安く手に入れることができます。馬と比べてしまうとアミノ酸の含有量は少ないですが、成長因子は含まれているので家計を圧迫することなく手軽にプラセンタサプリを続けられるというのは最大の魅力と言えるでしょう。
羊プラセンタ
- 成長因子あり
動物性プラセンタの中でも人間のアミノ酸組成に類似していて身体に馴染みやすいという特徴があるのが羊プラセンタ。日本国内での流通量が少ないので初めて聞いたという人もいるかもしれませんが、しっかり成長因子は含まれています。
海外では多く使われていますが、日本では羊が引き起こすスクレイピーという伝染病を懸念して政府が羊由来の原料に制限をかけているためにあまり目にすることがありません。
羊プラセンタの多くがニュージーランド産やスイス産のもので、しっかりと管理された牧場でストレスフリーに育てられているので良質なプラセンタが取れ、その効果は馬や豚に負けず劣らないと言われています。
スクレイピーは人間に感染しない伝染病なのでよほど心配性でない限り大丈夫でしょう。
海洋性プラセンタ
- 成長因子なし
海洋性プラセンタとは鮭卵巣膜抽出物のことを意味しています。鮭は魚なので胎盤はありません。したがって厳密に言えばプラセンタ(胎盤)ではないため成長因子は含まれません。
成長因子がないということは身体の細胞自体に再生と活性化を働きかけることができないということになります。ただし海洋性プラセンタには必須アミノ酸をはじめとした約30種類もの栄養成分が含まれているので疲労回復などには効果があるようです。
細胞の再生(若返り)を期待したい場合は選択肢から外れますが、最近疲れ気味だから元気になりたいなどの理由であれば有力な選択肢のひとつになります。
植物性プラセンタ
- 成長因子なし
植物性プラセンタとはその名の通り植物由来のプラセンタになります。ただし植物に胎盤はありませんので鮭と同じく成長因子は含まれません。
植物の発芽が起きる胎座という部分を使用した成分を植物性プラセンタと呼びますが、芽をしっかり育てて成長させるという意味では動物の胎盤と同じ役割をしているためにプラセンタと呼ばれているそうです。
ただし海洋性プラセンタと同じくプラセンタではない他の美容成分と認識しておく必要があります。プラセンタと書いてあるからという理由で植物性プラセンタのサプリを選んでしまうと、期待した効果が得られず失敗してしまう可能性があります。
プラセンタという言葉だけに惑わされないように注意が必要です。
結局どれが良いの?
ここまで読んでくれた方は5種類もあって頭が混乱してしまったかもしれません。で、結局どれが良いの?って話になると思いますがこの答えに100%の正解はありません。
それはその人の体質によって合う合わないがあるからです。豚はダメだったけど馬は効果あったと言う人もいればその逆もあります。
ただひとつ言えるのはプラセンタサプリ流通量の9割以上が馬由来か豚由来です。まずはこの2種類を試してみた上で、どちらも合わなかった場合のみ他由来のものを試してみるというのがセオリーかと思います。
プラセンタサプリに興味があるけど良く分からなくて一歩が踏み出せないという人がいるかもしれません。そんな人は私が実際に飲んで試した体験レビューを読んでぜひ参考にしてみてくださいね!